元介護職が考える 老後を見据えた家づくり②
少し間が空いてしまいましたが、今日の記事は前回の続きです。
まずはこちらをお読みください(・ω・)ノ
前回記事投稿後、いくつかご質問をいただきましたので、
そちらの回答と、「何に気を付けて設計するつもりなのか」
この2本立てで書いていきたいと思います。
まずは質問に対しての回答から
Q① 開き戸から引き戸への変更は何のため?
A①
まず開き戸というのは、ドアを開ける(引く)際に後ろに下がる必要があります。
この下がるという動作は、体が不自由な方にとって転倒リスクがとても高くなります。
そして重要なのがもう1点、開き戸を押して開ける先で倒れてしまった場合、
ドアを開けることができなくなる可能性があり、救助が遅れてしまいます。
血圧が変動する場所(浴室・トイレ・寝室など)ではヒートショックの恐れがありますので
特に注意が必要です。
Q② 手すりは新築時につけておくべき?
手すりが付けられない場所っていうのは基本的にはほとんどありません。
しかし、下地が入っていない場所に手すりを設置する場合、補強が必要になります。
この画像のように、下地と下地を板でつなぎ、その板に手すりを取り付けます。
残念ですが、非常にダサくなってしまいます。
こだわって作ったカッコイイ家の玄関にこれが付いたところを想像してみて下さい。
悲しいですよね。
ですので、玄関や階段などの上り下りする部分には最初から手すりを付けるか、
丁度いい位置に手すりを付けられるようにしておくのが良いと思います。
Q③ どこに下地があるか見分けるには?
目視で見分けるには経験が必要です。
簡単に見分ける方法は、下地探しという道具を使うのがオススメです。
針を刺して下地を探すので、壁に穴が開いてしまうのが難点です。
穴を開けたくない人は、センサー式を使用してください。
さて、ここからは私が家作りを行う上で
「何に気を付けて設計するつもりなのか」
について書きたいと思います。
・駐車場から玄関までの距離を短くする
飛び石や段差はなるべく作らない
・上がりかまちは高くしない
15cm~20cmくらいにする
・ナナメかまちは使わない
手すりを設置しづらくなるため
・廊下に曲がり角は車いすが曲がれる幅にする
・扉はなるべく吊り戸・引き戸にする
扉を付けなくていい場所は付けない
・浴室扉は折れ戸
・ドアノブは握りやすいもの
握り玉(丸いタイプ)は使わない
・玄関の開口部は広めに
最低でも80cm以上にする
とりあえずはこのくらいでしょうか。
40年後を想定して家を作っても、初期費用がかさんでしまうので、
リフォームで対応するところは、対応できるようにだけしておくとか
バランスが大切ですね!