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愛知の田舎に、ちょっと「かっこいい家」つくりました。

田舎に平屋を建築する過程、住み心地をテキトーに綴るだけのブログです(^^ゞ

元介護職が考える 老後を見据えた家づくり


住宅改修事業の営業担当者として約年間100件の施工実績から得た経験を元に


マイホームを作る時に気を付けたいことを紹介します。




みなさんは「家庭内事故率」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?


家の中で事故に遭うってイメージがつきにくいかと思いますが、


階段を踏み外したり、段差につまずいたり、滑って転んだりしたことは誰しもが経験していると思います。



この画像は、事故発生場所の割合を示しています。


画像を見て貰うと分かる通り、若者でも高齢者でも事故の発生場所割合はおおよそ同じです。


若いうちはケガに繋がることは少ないですが、高齢になると骨折等の原因となります。


高齢者が転倒した場合どうなるかというと、


横に倒れると大腿骨骨折、後に倒れると背骨や臀部の圧迫骨折、前に倒れると手をついたときに橈骨(とうこつ)を骨折します。




このような家庭内事故を防ぐために、住宅改修費用助成制度というものがあります。


要介護認定で「要介護・要支援」と認定された方を対象にした介護保険の制度です。


工事費用の9割が助成され、最大で18万円でます。


(例:工事費用が20万円の場合、助成金が18万円、自己負担が2万円)




なぜ国が助成しているかというと、目的は大きく3つあります。


①家族(介助者)の負担を和らげる
②介護者が自分で出来ることを減らさない(QOLを高める)
③入院患者を減らす為


特に②が重要で、介護・医療業界ではQOLという言葉が頻繁に使われます。簡単に言うと「生活の質」です。


他にはADL・IADLという言葉も使用されます。
(このあたりは話すととても長くなるので、興味を持たれた方は調べてみてください!)


意外に知られていないのが③で、高齢者の増加から病院のベッド数が足りなくなる為とも言われています。



助成金の対象となる工事は以下のものと決められています。


①手すりの取り付け
②段差の解消
③滑りの防止及び段差の解消の為の床または通路面の材料の変更
 (敷地内であれば屋内・屋外問わず)
④引き戸等への扉の取り換え、扉の撤去
⑤洋式便器等への便器の取り換え
⑥その他前各号の住宅改修に付帯して必要な工事



入社時にテストがあり、何度も何度も復唱させられたのでこの項目は未だに記憶しています('◇')ゞ



実際の工事の割合は


①80%
②20%
③5%
④15%
⑤3%
⑥10%


このくらいだったと思います。
合計で100%を超えているのは、複数項目にわたる施工がある為です。




1つずつ解説していきます。



①手すりの取りつけ


説明は不要だと思いますが、施工場所は主に玄関ポーチ・玄関内の上がりかまち・階段・トイレ・浴室です。


特殊なのは玄関ポーチと浴室で、ポーチは外構になるので金属をコンクリートに打ち込み、風呂は樹脂を接着します。
その他の部分は木材を使用します。



②段差の解消


ドアの敷居撤去・スロープの設置、トイレ・風呂の底上げ等です。



③滑りの防止及び段差の解消の為の床または通路面の材料の変更
 (敷地内であれば屋内・屋外問わず)


畳から板材への変更や、浴室床をタイルから滑りにくい材料への変更等です。



④引き戸等への扉の取り換え、扉の撤去


開き戸から引き戸へ変更するケースが多いですね。
また、浴室扉を折れ戸にする等です。



⑤洋式便器等への便器の取り換え


和式から洋式に変更するケースがほとんどです。
また、便器の高さが体に合っていない場合は洋式から洋式へ変更するケースもあります。



⑥その他前各号の住宅改修に付帯して必要な工事


具体的に挙げるのは難しいですが、③でいうと握りやすいドアノブに変更したり
右開き・左開き・内開き・外開きを変更する場合の蝶番(ちょうつがい)などの部品変更等があります。



以上が実際どんな工事をするのかという解説です。


ここまで読んでいただけた方はなんとなく分かっていただけると思うのですが、


老後にリフォームする可能性がある場所は、新築時にやっておいた方がいいよ!ということです!




前置きが非常に長くなってしまいましたので、


「何に気を付けて設計するつもりなのか」を次回書きたいと思います(^^)



【追記】


この記事の続きを書きました ↓



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